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民法改正 相続不動産はまずこの3点をご注意ください【相続コンサルタントコラム】

皆さんこんにちは。
相続コンサルタントの久保田です。
 
2020年4月1日から改正民法が施行され、既に3ヶ月が経ちました。
昨年7月に改正された相続法に加えて相続にも様々な影響がありますが、今回は不動産に注目して民法改正によってどのような影響があるのかを考えたいと思います。
ただ、民法改正による不動産への影響すべてを記載してしまうとそれぞれの項目ごとに一つのコラムになるようなボリュームになってしまうので、相続不動産に関係する最低限ご認識しておいていただきたい内容をまとめます。
 
 

不動産売買:契約不適合責任

 
従来も『瑕疵担保責任』として、不動産売買では『隠れた瑕疵(買主が取引上において一般的に要求される程度の通常の注意を払っても知り得ない本来あるべき機能・品質・性能・状態が備わっていないこと。※Wikipediaより抜粋)』が存在する場合売主が責任を負うとされていました。
土地であれば軟弱地盤・土壌汚染・地中埋設物など、建物であれば雨漏り・シロアリ被害・給排水管からの水漏れなど、住んでいるだけでは気付きにくい箇所でも買主が発見した場合に売主に対して損害賠償請求や契約の解除を求めることが出来ました。
 
こちらに対して『契約不適合責任』では不具合が隠れていたかどうかは問われず、契約書に書かれていたかどうかが問われることになります。
契約の対象物が契約の内容に合致していない場合、売主が責任を追うことになります。
また、『瑕疵担保責任』では損害賠償請求か契約解除のいずれかでしたが、『契約不適合責任』では買主から追完請求(対象物を契約の内容に適したものにする。)や代金減額請求ができるようになりました。
不動産で言えば、契約の内容に適するような修繕を請求したり、修繕が出来ない場合は売買代金の減額請求が可能となります。
加えて、催告解除、無催告解除、損害賠償請求と『瑕疵担保責任』で規定されていた売主の責任も残っています。
わかりにくい説明ですが、まずは『従来よりも売主のリスクが大きくなった』とご認識いただく必要があります。
 
相続不動産では、実際に相続した方が住んでいないことも多く、不動産の詳細な状況をご存じない方も多いかと思います。
特に不動産が遠方にある場合は現地での確認も難しく、そのまま売却してしまうとリスクばかりが大きくなってしまうでしょう。
今後は『瑕疵担保責任』よりも引渡し後のリスクを大きく捉えて、従来以上にリスクを回避できる契約内容で売却することが重要になると考えています。
 

不動産賃貸:連帯保証契約の極度額設定

 
ここからは賃貸借契約についての内容となります。
相続不動産の中に賃貸不動産がある場合は、賃貸借契約にも民法改正の影響がありますので、ご注意いただきたいポイントです。
 
まず1つ目は、賃貸借契約で連帯保証人を設定する場合、極度額(連帯保証人が責任を負う限度額)の定めが無いと保証債務が無効になります。
近年では連帯保証人を設定せず、保証会社を利用付ける賃貸借契約が多くなっているかと思いますが、今回の民法改正では、既存の連帯保証人付きの賃貸借契約を2020年4月1日以降に合意更新する際にも極度額を設定する必要があるとのことです。
 
この様に更新の際に極度額を設定するのですが、具体的に極度額をいくらに設定するかは定めがありません。
少なすぎると連帯保証人の意味がなくなり、多すぎると連帯保証人の設定が難しくなります。
一般的に保証会社の保証限度が賃料等の24ヶ月分程度になっているので、極度額でも同程度が一つの目安になるかと思われますが、そもそも連帯保証人から保証会社へ切り替えてしまう方がスムーズかもしれません。
保証会社の審査や、初回保証料・将来の保証更新料等の費用の問題をクリアする必要はありますが、賃料等の滞納以外を原因とする明渡し手続きを保証会社に任せられるので、不動産賃貸業を専業としない場合はこの機会に連帯保証人から保証会社への切り替えをお薦めします。
 

不動産賃貸:賃借物の一部滅失等による賃料の減額等

 
従来も貸室・設備等の不具合によって通常の居住ができなくなった場合、『賃料の減額を請求することができる』と規定されていましたが、民法改正によって『減額される』と変更されました。
ただしこちらも極度額と同様に、いくら減額するかの明確な規定はありませんが、公益財団法人日本賃貸住宅管理協会が作成した『貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン』の規定が今後の減額基準になってくるかと思われます。
この減額基準を基に賃借人と賃料減額を協議することになりますが、不具合の改善までにかかった日数も算式に含まれるため、従来以上に不具合発生から改善までをスムーズに進めることが重要になります。
 
相続不動産では、被相続人様以外は賃貸経営や賃貸不動産の詳細がわからず、相続発生後詳細が確認できていない段階でこのような不具合が発生した場合に、不具合の改善がスムーズに進められない可能性があります。
信頼できる賃貸管理会社に賃貸不動産の管理をお任せすることで、ある程度このリスクは軽減できますが、その場合でも事前に賃貸経営の方針や賃貸不動産の詳細を共有しておくことで、よりスムーズに解決できるかと思います。
 
また、法的に有効な遺言がない場合は、遺産分割協議が成立するまで相続財産は相続人様全員の共有となります。
そのため、予め相続人様の中で一時的に賃貸不動産の窓口となる方を決めておき、場合によっては委任状を作成しておくことも検討していいかもしれません。
 

まとめ

 
この様に、2020年4月1日に施行された民法では、売主・貸主のリスクが大きくなったと言えます。
そのため、今まで以上に売買では売主としてのリスクを軽減する売却方法を検討すること、賃貸では貸主としての意思決定をスムーズに進めるための方法を検討しておくことが重要になると思います。
特に相続不動産の中に賃貸不動産が含まれる場合は、賃貸経営の窓口を次世代に引き継いでいくことも生前対策として必須になってくるのではないでしょうか。
 
今回は2020年4月1日の民法改正の中で不動産に係る大まかな注意点を書いてみましたが、昨年7月の相続法改正も含めて相続に関わる法律が大きく変更されることになりました。
また、2020年7月10日からは法務局で自筆証書遺言を保管する制度が開始されます。
この様に相続を取り巻く環境が変化していく中で、相続が発生してしまってから時間に追われて最善ではない相続手続きをしてしまわないためにも、事前にご自身の状況にあった相続をご検討していただくことをお薦めします。
 
相続手続きも不動産もイメージがつきにくいことが多いかと思いますので、お気軽に当センターへご相談ください。
 
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