皆さん、こんにちは。相続コンサルタントの馬渕です。
近年、「遺影写真の生前撮影」のサービスが増えてきていることはご存じですか?
人生100年時代と言われる今。ご自身の人生を振り返る終活のひとつに「元気で笑顔の自分らしい遺影を残したい!」というニーズが増えてきています。
筆者は人生の終わりを前向きに楽しく考える一つの方法として、遺影写真の生前撮影については、とてもポジティブにとらえています。
生前のコミュニケーションが大切
ご自身やご家族の老後や死後のことをお話することは、心情的にもなかなか簡単ではありません。相続コンサルタントとして様々な方のお話をお伺いすると、生前にもっと準備をしておけばよかった…。というお話はよくよくお聞きすることです。
・先祖代々受け継いだご実家や土地について、被相続人の方はどうしていきたかったのか。後世に残してほしかったのか、わからない
・相続する子供達がトラブルにならないように、被相続人を交えてしっかり話をしておけばよかった
・いつか遺言書を作成しようと思っていたら、認知症の症状がでてきてしまった
・突然のことで、被相続人の資産をまったく把握できていない
・相続してから知った制度があったが、もう利用できないようだ
他にもたくさんのトラブルや後悔のお話をお聞きしています。
相続対策は早いに越したことない
近年は相続税や贈与税などいずれも増税傾向にあり、何も対策をしていないと非常に大きな金額の税金を支払わなくてはならなくなってしまった、なんて事にもなり得ます。すぐに効果のある対策に限らず、税制上早期の対策が必要なこともございます。なるべく早いタイミングから、家族に生前贈与を検討したり、税金対策の資産運用を検討することもご家族と大切な資産を守るために大変有効となります。
頭では分かっているけど、なかなか唐突にそんな話はしにくいよ。というお声が聞こえてきそうです。ついつい先送りにしてしまいがちですよね。
遺影写真をきっかけに
そこで、遺影写真の撮影をきっかけにご自身やご家族の人生のことを考え、相続についてご家族でお話することをご提案したいと思います。
「あなたの笑顔の遺影を撮ろう」と君が言ったから、その日は「終活記念日」。(サラダ記念日風です。)
ご家族に声をかけて、楽しく遺影写真を撮りにでかけてみてはいかがでしょうか?
ご自宅への出張してくれるカメラマンさんもいらっしゃいますし、ご家族の想い出のロケーションで撮影することも可能です。
これまで相続についてあまり考えたことがなかった、ご家族で話し合う機会がなかったという方に向けて、きっかけづくりのご提案でした。遺影写真というととても重たく聞こえますが、最近は本当に笑顔が素敵なものが増えてきています。ご家族で楽しい思い出作りの一つの行事として、そして朗らかに相続についてお話する機会になったらいいなと思います。
執筆:相続コンサルタント 馬渕かなみ