皆さん、こんにちは。

相続・不動産コンサルタントの馬渕です。

 

今回は、相続サポートを行う上で相続コンサルタントが気を付けていること、大切にしていることをお伝えしたいと思います。

 

  • 耳を傾けること

相続は、個々の置かれる状況が多岐に渡るため、非常に複雑で難解となっています。まずはゆっくり依頼者様からお話をお聞きしています。じっくりヒアリングをさせて頂くなかで、状況を整理し、今後取り組むべきことを分かりやすくご説明させて頂いています。

また、漠然としたご不安をお持ちの方、ご家族との関係やご自身の率直なお気持ちをお話しすることに気が引けるとお思いでご相談にいらっしゃる方もたくさんおられます。なかなか最初はお話しづらいですよね。まずは依頼者様に合わせて、安心してお気持ちやご不安なことをお話いただける状況をつくることを心掛けています。リラックスしてお話をしていただく中で、ぽろっと大切なご情報をお話くださることも実は結構あります。雑談の中でそういった相続に関わる大切な情報を聞き出せるかが、今後の相続サポートの肝となります。

 

  • 心を傾けること

相続の際にとても重要なことは、関わる方の「お気持ち」の問題です。

合理性を考慮して導いた結論が、相続においてはかならずしも正解であるとは限りません。当事者にしか分からない複雑な状況や心情を、相続コンサルタントとしてどれだけ自分ごととしてとらえ、一緒に最善の道を考えていくことができるか。これが相続コンサルタントに必要な素質だと考えています。

 相続コンサルタントとしての経験値からベストと思うアドバイスを差し上げる一方で、ご依頼者様とご家族の真のお気持ちを知ったことで、当初の方針から変わっていくことも少なくありません。ご家族との関係性や土地や建物へのお気持ちは、大変複雑で一筋縄ではありません。本当のお気持ちや大切にしたいことが何かを、相続コンサルタント自身が理解することがとても大切です。

 

  • 舵をきること

前述したとおり相続においては大変様々な要件の調整が必要となります。関係者が多岐に渡る相続の案件においては、全体の進むべき方向を導いていく存在が必要となります。その役割を担うのが相続コンサルタントです。専門家からの情報ひとつひとつを整理し、問題点や課題を随時共有しながら選択肢を提示した上で、次のステップを依頼主様と一緒に検討し進むべき道を照らしていくことが大切です。

その際に、いかに信頼できる士業の専門家やパートナーと連携が取れるかも非常に重要となります。ご案件の内容やお客様との相性も考慮しながら、適切な専門家チームを編成できるか、これも相続コンサルタントの腕の見せどころでもあります。パートナーさんと関係値を築いていくためにも、常日頃からあらゆることにアンテナを立て続けていかなくてはなりません。

 

おわりに

相続はご依頼者様の想いを、ご家族や次の世代、もっと先の世代へ大切に引き継いでいくことです。ご家族にとって「幸せな相続」の形を一緒に探していく伴走者でありたいと思っています。相続に関する幅広い知識や経験が必要なことはもちろんですが、いかに「想い」に寄り添ってご依頼者様とご家族にとって、信頼のおけるパートナーになれるかが大切です。