こんにちは、不動産コンサルタントの山中です。

今回のテーマは相続不動産の時価評価(納税の場面)についてです。

 

 

納税の場面における不動産評価

 

 

 

相続における3つの場面「分割・納税・節税」の中の「納税」の場面で、不動産の適正な時価を把握する

ことがどのように役立つのか書いていこうと思います。

相続税は申告納税ですので、納税者の方が自分で課税されるかどうか、税額がいくらになるのかを計算し

なければなりません。

通常税理士の先生にお願いすることになりますが、税務申告実務の中では路線価に基づく評価額での申告

が中心となっています。

この路線価に基づく評価額は時価の75%程度ですので、大体において路線価ベースの申告が相続人の

方にとって不利益となることは少ないと言えます。

 

ここで、国税庁の国税局への事務連絡によると、相続税路線価評価で算出した価格が適正な時価を大幅に

上回る場合(相続税路線価>適正な時価)、必ずしも路線価評価で申告しなくてもよいとされています。

つまり、適正な時価で申告も可能ということですね。

 

適正な時価の把握

 

適正な時価を把握しようとするとき、その土地の個別性が非常に重要になってきます。

土地の形状、間口・奥行、傾斜、高低差、接道状況、道路の種類、埋設物の有無、インフラの整備状況、

隣接地との状況、高圧線の有無、心理的嫌悪感につながる要因の有無 等々。

 

不動産によって異なる個別性を捉えられるか(個別性を認識できるか)、捉えた個別性を価格にどう反映

させるか、これは不動産鑑定士によって差が出てくるところでもあります。

 

個別性の強い不動産の場合には不動産鑑定士による適正な時価の算出により、路線価評価額よりも低い価格

で相続税申告が可能な場合がございますので、少しでも気になることがございましたら一度ご相談いただけ

ればと思います。

 

まとめ

 

本コラムでは相続の場面の「納税」の場面についてお話しさせていただきましたが、通常、相続コンサルタ

ントとしてご相談対応させていただく際には、相続のどの場面であっても、対象不動産について鑑定士によ

る鑑定評価がお役に立つケースかどうか判断させていただいておりますので、お客様ご自身でご判断がつか

ないという場合でも、安心してご相談いただければと思います。

 

 

 

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