皆さん、こんにちは!
不動産鑑定士、相続・不動産コンサルタントの森田努です。
最近、不動産市況に変調が見られるとの新聞記事が多くなってきています。
近年不動産市況は好調でしたが、その要因として、日本の不動産が世界的に見れば割安感がたったため、海外勢が購入に積極的であったこと、相続税対策や低金利を理由に富裕層や個人投資家等が大量の収益物件を取得・建築していたこと等が挙げられます。
ところが、近年日本の不動産価格が上昇し、採算が取れなくなってきたことで、海外勢が購入を控え始めてきています。さらに、中国当局の規制強化によって中国人の購入件数も減っています。
また、国内でも金融機関による不適切融資問題により、金融機関が不動産向けの融資に対して慎重になってきており、その影響が出てきています。
不動産を使った相続対策は相続税を圧縮する方法として非常に有効と言えますが、不動産価格が大幅に下落してしまった場合には、資産そのものが大幅に減ることになります。そうなってしまっては元も子もない話です。そういったリスクを十分に検討することが重要です。
特に今年以降の相続対策については慎重に考える必要があるかと思います。
1/27 日経新聞「不動産取引に急ブレーキ 18年下期取引額34%減」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40533640W9A120C1MM8000/
2/21 日経新聞「不動産融資に過熱サインか 新規は減速も残高減らず」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41485440Z10C19A2EE8000/