皆さんこんにちは。行政書士の稲垣です。

今年の3月に国土交通省より2024年公示地価の発表がありました。公示地価とは何なのかというと、地価公示法に沿って国や都道府県が毎年決定している土地の価格のことであり、その年の1月1日時点の標準値(基準地)の1㎡あたりの価格を「住宅地」・「商業地」・「工業地」の3つの用途に分け判定します。

不動産の査定にも使用されることが多く、相続税路線価や固定資産税評価額と並び代表な不動産価格の指標となります。

今回は当センターが位置するさいたま市の公示地価の推移についてポイントを3つお話させていただきます。

 

ポイント① さいたま市は全ての区、全用途において公示地価が上昇

令和6年の公示地価については全国的に上昇が見られました。全国の平均変動率は以下の通りとなっています。

 

住宅地2.0%(前年1.4%)

商業地3.1%(前年1.8%)

工業地4.2%(前年3.1%)

 

いずれも3年連続で上昇しています。これはコロナウイルスが終息に向かい、景気が緩やかに回復し始めている結果であると思われます。

 

そのような状況において、さいたま市も同様に、全用途において上昇しています。また、さいたま市内の10区すべての区において上昇となりました。さいたま市の変動率(用途別)は以下のとおりとなります。

 

住宅地2.7%(前年2.8%)特に変動率が高い区 大宮区・浦和区ともに3.6%

商業地4.4%(前年3.3%)特に変動率が高い区 浦和区6.0% 大宮区5.6%

工業地2.7%(前年2.5%)変動率は北区2.5%、見沼区3.1%(工業地は左記の2区のみ設)

 

このように見ると特に商業地の伸びが目立ちます。また住宅地、商業地ともに大宮区、浦和区が価格の上昇をけん引している様子が分かります。

また同じ埼玉県内の別の市の変動率が以下の通りです。

 

〈埼玉県南部〉

川越市 住宅地2.8% 商業地3.4% 工業地2.1%

川口市 住宅地5.4% 商業地4.2% 工業地6.4%

〈埼玉県北部〉

熊谷市 住宅地0.8% 商業地0.5% 工業地 地点なし

深谷市 住宅地0.3% 商業地0.1% 工業地1.1%

 

さいたま市と同様に埼玉県南部のより都心に近い地区については上昇が顕著であり、北部についてはわずかな上昇にとどまっていることが分かります。

 

引用元

さいたま市令和6年地価公示の概要

埼玉県令和6年地価公示のあらまし

ポイント② 大宮・浦和の再開発事業

上記の公示地価の推移を確認すると、商業地の伸びが顕著でした。そしてその要因となるのが、現在大宮、浦和駅前で行われている再開発事業だと考えられます。

大宮駅東口では2022年に開業した大宮門街の隣の現在埼玉りそな銀行のある場所において、地上21階建て、高さ100mのオフィスビルの建設が予定されています。また大宮駅西口では当社がある桜木町において地上27階建てタワーマンション及び地上21階建てオフィスビル、地上13階と地上28階のオフィスと住居の複合ビルの建設が予定されています。桜木町においては桜木町駐車場(約2.7ha)の商業施設としての活用も計画されており、より商業の街としての利便性が高くなっていくと思われます。

浦和駅の西口においては地上27階の住居、商業施設、公共施設の複合ビルの建設が予定されており、浦和においては従来の文教都市としてのイメージを生かしつつ、より住環境に優れた街に変わっていくと思われます。

 

引用元

さいたま市の再開発

ポイント③ 首都圏の地価の上昇

またさいたま市の公示地価上昇の要因として首都圏の地価上昇にけん引されているという点が考えられます。

東京都23区の令和6年全用途平均の公示地価変動率は6.0%と前年3.5%から大きく伸びています。住宅地においてはテレワーク等でより広い住居を求めるニーズがあることや、商業地においては国内外の観光客で賑わう地域や、再開発事業が進捗している地域を中心に上昇が大きくなっています。

さいたま市は大宮駅など、主要な交通拠点があります。これにより、東京都心部への通勤が非常に便利になっています。また都心の地価が高くなりすぎていることも要因となっており、都内の住宅には手が届かない子育て世代が都心近郊のさいたま市に住居を購入するというケースも多く、そのような要因もさいたま市の地価上昇につながっていると思われます。

 

引用元

東京都令和6年地価公示の概要

まとめ

今回はさいたま市の公示地価の推移についてお話をさせていただきました。最近では不動産情報サイトのSUUMOの住みたい街ランキングにおいて、1位の横浜に次いで大宮が2位、浦和が10位になったことが話題になりました。都心からは少しはずれるものの、住みやすい街という認識が広がった結果だと思います。当センターの位置する桜木町においては、今回お話したような再開発事業が多く予定されており、今後大きく街並みが変わっていくでしょう。今後もさいたま市の地価上昇が続いていくのかはまだまだ分からない部分もありますが、さいたま市だけでなく、埼玉県内の他の市町村においてもそれぞれの自治体の魅力が認知され、街の活性化につながればと思います。