相続人に未成年者がいたら、相続手続きはどうした良いのでしょうか? 今回は「未成年後見人」について、事例を元にかんたん解説していきます。
相続人に未成年者がいた場合取る方法は、ケースによって2つ。
➀特別代理人
➁未成年後見人
今回の動画では未成年後見人を立てなければいけない場合についてお話します。
お父さんが先に亡くなられていて、お母さんが亡くなった場合、子供が未成年のときに未成年後見人を選任する必要があります。
法定代理人がいなくなってしまうため、未成年後見人を選任します。特別代理人ではありません。未成年後見人は家庭裁判所に申立てをして専任していきます。
未成年後見人の職務とは
・財産管理(未成年者の預貯金の取引を代わりに行ったり、契約等の法律行為を代理する)
・身上監護(未成年者の住む場所を決める、教育について決める、適切な衣食住を確保する等の身の回りの世話をする)
職務のひとつとして相続手続きを行います。
申立てをして、後見人候補者が裁判所へ出頭したうえで面接をして、裁判官が審査をして、決定がなされます。選任されるまでの期間は2~3か月くらいかかります。
注意したい3つのポイント
➀必ずしも後見人候補者が選ばれるわけではありません
➁一度申立てをすると、裁判所の許可がない限り取下げができません
➂未成年後見は未成年者が成年になるまで続きます(相続手続きが終わったからといって、後見が終わるわけではない)
資格は必要ありませんが、法律上これらの人はなれません
➀未成年者
➁家庭裁判所で免ぜられた法定代理人、保佐人、補助人
➂破産者で復権していない者
④未成年者に対して訴訟をし又はした者、その配偶者、その直系血族(祖父母や父母等)行方のしれない者
未成年後見人を申立てするときはかなりの量の書類を提出したければいけません。ご自身で難しい場合はぜひご依頼ください。
面倒な手続きを回避するためにはどうしたらいいの?
亡くなってしまってからでは難しいですが、生前であれば「遺言書を書く」さらには「遺言書の中で遺言執行者を指定しておく」
遺言書を残しておくことで、煩雑な手続きを回避できますので、ぜひ遺言書を残しておいてください。
特別代理人や未成年後見人の申立てなど、ご自身だけで手続きするにはとても大変です。
動画をご覧になってご不明な点やご質問などがありましたら、電話またはメールにて、どうぞお気軽にご連絡ください。