皆さんこんにちは。

相続コンサルタントの久保田です。

 

皆さんはエンディングノートをご存知でしょうか?

『終活』という言葉を耳にするようになり、エンディングノートの存在を知った方も多いかもしれません。エンディングノートはご自身の想い、思い出、亡くなった際に連絡をしてほしい相手、財産状況等を記載するものですが、基本的に遺言書のような法的効力はありません。そのため、当センターでも遺言書の作成をお手伝いすることが多いのですが、正直なところエンディングノートについて詳しく考える機会がありませんでした。とはいえ、ご自身の相続について考える切っ掛けになるものではあると思いますので、私自身初めてエンディングノートを書いてみることにしました。

結論から言うと、すべてを書き切ることができませんでしたが、今回とある団体様がインターネットで公開しているエンディングノートを利用させていただいたので、エンディングノートを書く際に最低限書いた方が良い内容や、ご状況に合わせて書いた方が良い内容等を項目ごとにまとめていきたいと思います。

 

1.身近な方への想い

重要な内容なのですが、実はこの項目で引っかかってしまいました。

ご家族やご友人への想いを書く項目なのですが、現在の私にはうまくまとめることができませんでした。こちらについては、他の項目の記載が終わった最終段階で書いていただくと良いかと思います。ご自身の想いを自由に書く分、初めにこの項目から考えてしまうと先に進めなくなってしまうように感じました。他の項目を先に書いていくうちに、身近な方への想いも整理ができてくるのではないかと思います。

 

2.介護・看病

ご自身に介護が必要になった際に、ご自宅で介護をして欲しいか施設で介護をして欲しいかを書く項目です。併せて、認知症になった場合のご希望や、癌になった際の告知、延命治療についての希望等、エンディングノートに書いておくことでご家族の皆様がご決断しやすくなるかと思います。ご自身のお気持ちを反映していただくためにも、こちらの項目は書いていただくと良いかと思います。

なお、ここでは保険証や通院している病院の診察券の保管場所等も記載することで、なにかがあった際にご家族のご負担を軽減できるのではないでしょうか。

 

3.自分史

今回私が書いたエンディングノートには、ご自身の履歴書の様に学歴・職歴や思い出を書く項目がありました。こちらはぜひ書いていただきたい項目です。

その時どんなお気持ちだったか・その後どのようにしたかったかを思い出しながら書いていくことで、身近な方への想いや、万が一のことが起こった際にどのようにして欲しいかといったエンディングノートの全体像に繋がってくるように感じました。そのため、エンディングノートを書く際にはこの項目から書き始めていただくことをお勧めします。

ご自身のご趣味や好きな食べ物、記念日といった細かい項目があり、私自身も学生時代や今までの勤務先での思い出を振り返りながら楽しく書くことができました。また、過去を振り返ることで、今後どのようにしていきたいかを整理できたように感じます。

 

4.葬儀・埋葬・供養

ご自身の希望する葬儀の内容、どのお墓に入れて欲しいか、またお墓には入れて欲しくないか、供養の方法を記載する項目です。

こちらも記入に悩んだ項目でした。というのも、私自身がまだどうにかなるわけでは無いと考えていることから具体的なイメージが出てこなかったように感じます。そのため、ご希望があれば記載していただいた方が良いものの、無理に書く必要は無いかと思います。

 

5.身近な方の連絡先

ご親族やご友人の連絡先や、葬儀の連絡の希望を書く項目です。

万が一のことがあった際、知らせてほしい方や、一方で知らせてほしくない方を記載していただくと、ご家族もご連絡がしやすいかと思います。また、その方ごとへのメッセージを書いても良いかもしれません。

ここでは、お世話になっている法人様や団体様やお付き合いのあるご近所の方も記載していただくと良いかと思います。

 

6.家系図

こちらは分かる範囲で書いていただいた方が良い項目かと思います。

ご自身の配偶者様・お子様・ご両親様・ご兄弟様・ご姉妹様の範囲でも良いかと思いますが、お子様たちにご自身のルーツをお伝えする上で、分かる範囲でできる限り広く書いていただくことをお勧めします。

 

7.財産

こちらはご自身の財産をできる限り詳細に記載していただくと良いかと思います。

相続のご相談をお受けしていると、相続人様がどの様なご資産状況だったかが全くわからずお手続きが進められないといったご相談もよくお受けします。預貯金の金額までは書かなくても良いかもしれませんが、それぞれ下記の内容は書いていただくとご家族の皆様のご負担が軽減できるかと思います。

 

  • 預貯金:金融機関名、支店名、口座種別(普通・当座・定期)、貸金庫の有無、通帳の保管場所
  • 不動産:所在、利用方法(ご自宅、賃貸等)
  • 有価証券:証券会社名、担当者様名
  • 保険:保険会社名、保険内容(生命保険・医療保険・火災保険等)
  • 税金関係:確定申告の有無、依頼している税理士の有無
  • クレジットカード:カード会社
  • 年金:年金手帳の保管場所
  • 借入:借入先、金額、借入目的

また、現状の財産状況をまとめるとともに、可能であればその財産をどなたに残したいかも書いても良いかと思います。

 

8.ペット

ペットを飼っていらっしゃる方は書いていただきたい項目です。

私が書いたエンディングノートでは、ペットが通院している病院や、好きなもの・嫌いなもの、注意点を記載する項目があり、ペットが残された場合に引き受けてほしい方のお名前や連絡先を記載できるものでした。

ご家族と同様に、ペットについても想いや今後の希望を書いていただくと良いかと思います。

 

9.パスワード

携帯電話やパソコンのパスワードを記載する項目です。最近はインターネットのみで完結する証券会社や暗号資産といったご資産を持っている方も多くなっているかと思われますので、こちらはぜひ書いていただきたいと思います。また、場合によってはSNSのパスワードも記載しても良いかもしれません。

 

10.まとめ

以上が初めてエンディングノートを書いてみた感想です。私自身がすべて書ききれなかったこともあり、あまり細かい内容までを書かないようにした方が良いように感じました。

遺言書のように法的効力は無いものの、ご自身の現状を整理する上では使いやすいツールだと思います。

エンディングノートを書くことで、身近な方への想いが明確になり、ご自身の財産をどのように残していきたいかがご自身の中でも整理ができるのではないでしょうか?

その上でご自身に万が一のことがあった際にどの様な相続にしたいかという想いが強いようでしたら、エンディングノートを基に遺言書を作成していただくことをお勧めします。

ご自身の生前対策でどこから手を付けていいかお悩みの方は、まずは気軽な気持ちで書ける範囲でエンディングノートを書いてみても良いかもしれません。

監修:司法書士法人T-リンクス 小川 直孝 司法書士

 

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