皆さん、こんにちは。
不動産鑑定士、相続・不動産コンサルタントの森田努です。
リバースモーゲージという仕組みをご存知でしょうか。
リバースモーゲージとは高齢者向けの金融商品で
高齢者が自宅を担保にしてお金を借り
その債務者が亡くなった後に相続人が
担保不動産を売却するか、自己資金によって
債務を返済する仕組みのことです。
存命中は自宅を所有・利用しながら
融資を受けることができるので
自宅は持っているものの
老後の生活資金や施設への入居資金が
足りない方にとっては非常に有効な仕組みです。
リバースモーゲージの特徴として
債務の返済が債務者が亡くなってからになるなので
いつになったら債務が返済されるのかが明確ではないということがあげられます。
人生100年時代というくらいなので、70歳で融資を受けたとしても
返済が30年後ということもありうる話です。
そのため、返済までの期間が長期となり
その間に担保不動産の価値が大きく下落してしまうというリスクがあります。
したがって、金融機関は担保不動産の価値下落に備え
当初から担保不動産の現在価値の半額程度を
融資可能額と設定するケースがあります。
また、地方圏においてはそもそもリバースモーゲージが
利用できないというケースも多く見られます。
リバースモーゲージを利用したくても利用できない
そんなケースに対応すべく
各金融機関がリバースモーゲージの商品を多様化させています。
もし、老後の資金に不安を抱えているのであれば
複数の金融機関にご相談をされることをお勧めいたします。
また、以前リバースモーゲージの利用を断念された方についても
新たな取り組みによって利用が可能となっていることもありますので
再度検討してみることをお勧めいたします。
〇参考 12/21日経新聞「自宅担保に 老後資金を調達 保証・保険付きが拡大」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO53596690Q9A221C1PPE000/