皆さん、こんにちは!
不動産鑑定士、相続・不動産コンサルタントの森田努です。
 
 相続のご相談対応をしていると、相続人の財産がよく分からないというお悩みをよく耳にします。
 相続財産には不動産、現預金、生命保険、株式等が含まれますが、それらを相続発生後に相続人が完全に把握するのは、思ったよりも大変な作業です。
 不動産であれば、公共団体から送付される固定資産税の評価証明等、預金は通帳、生命保険は証券等によって把握することが可能ですが、それらの資料が見つからない場合は洩れが生じてしまう可能性があります。
 相続財産に洩れがあったまま遺産分割協議を進めてしまい、後から他に財産が見つかってしまうと、協議が振り出しに戻ってしまうことがあります。相続税の申告についても、申告期限後に財産が追加された場合にはペナルティが課されることがあります。

 

 先日のお客様にも、相続発生後しばらくしてから、当初全く把握していなかった相続財産が見つかり、大慌てで税理士に連絡したという方がいらっしゃいました。
 遺言を残したりするといった作業は専門家の力も必要になり、大変な作業ですが、自身が所有している財産をファイリングするのはそこまで手間はかからないと思います。是非、早いうちから相続財産に関する資料(書類)はひとまとめにし、相続人にその旨を伝える等、後々相続発生後に相続人が困らないように準備をしておくことをお勧めいたします。