みなさん、こんにちは!

不動産鑑定士、相続・不動産コンサルタントの森田努です。

 

今回のワールドカップも見ごたえ十分な試合が多いですね。ただ、私の場合朝が早いのでリアルタイムでの観戦はほぼ日本戦だけにしています。残りの試合については、注目カードを選んで、翌日の隙間時間にスマホで観戦しています。以前はスマホでワールドカップ観戦をするなどということは考えもしなかったことなので、世の中の変化をこういったところにも感じています。次回のワールドカップの時には、どんな新しい観戦スタイルが構築されているのでしょうか。

 

さて、今回は相続における争い、いわゆる争続について。

遺産分割協議がまとまらないと相続人がそれぞれ弁護士に依頼をし、代理人として交渉をしてもらったり、調停を起こしたりすることがあります。当社団にご相談にいらっしゃる方でも、遺産分割が進まないので弁護士を紹介してほしいという方がよくいらっしゃいます。

どうも、相続問題で困ったとき、弁護士に相談すれば何とかなるとお考えの方が多い気がします。確かに、弁護士に相談をすることで、問題が解決することは多くあります。しかし、その解決というのは必ずしもご相談者の方のご希望が叶うということではありません。

 以前、御兄弟お二人で遺産分割協議がまとまらず、双方に弁護士を立てて協議を行い、調停から審判を経て7年がかりで遺産分割協議がまとまったのですが、結果として相続財産を法定相続分の通り半分に分けることになったという事案がありました。法定相続分通りに分けるという、原則的な結論を出すために長い期間と多額の弁護士費用がかかったのです。さらに当事者には大きな心理的負担もあったでしょうし、兄弟間の関係は完全に崩壊してしまいました。

 このように遺産分割協議において、多額の弁護士費用と長い時間を費やしたのにもかかわらず、当事者の誰の希望も叶わない結果になってしまうことは少なくありません。

 相続の場面において、相続人間の利害が対立してしまうことは多くありますが、そこで、自己の主張を通そうとすることが、かえって損になるケースもあるということを十分に承知していただき、弁護士に相談される前に、当社団のような相談窓口も活用していただきたいと思います。