ご相談いただいた内容  

わたしは、生まれてからずっと先祖代々受け継がれてきた300坪以上ある広い土地にある一軒家で暮らしてきました。
しかし、3人いた子どもたちもみんな家庭を持って独立し、夫も去年亡くなったため、今は古くなった広い家に1人で暮らしています。
今年に入って病気で入院したこともあって、この頃は自分が亡くなった後のことを考えることが増えました。  
今住んでいる建物と土地は、子どもたちが住んでいる街中からは遠く離れているため、ここに住むのは私が最後になりそうです。  
この土地を処分して1人で暮らすのに合った家に引っ越すべきか悩んでいます。
このままこの土地と家を残したまま子どもに相続させた方が良いのか、それともわたしが処分してから相続させた方が良いのか、自分ではよくわかりません。  
どのような形で子どもたちに相続させるのが良いかを相談したくて、知人の紹介で相続対策に詳しい専門家がいる「さいたま幸せ相続相談センター」に問い合わせてみました。

当センターへご相談いただいた結果

Aさんの問い合わせ後、すぐに相談の日程が決まり、直接Aさんとお会いして、ゆっくり話を聞かせていただきました。  
Aさんとしては、広い家に1人で住むのは寂しいようで、本音では引っ越したいということですが、先祖代々受け継がれてきた土地を手放して良いものか悩んでいる様子でした。  
相続対策の専門家である私たちは、Aさんの意向を踏まえた上で、相続人となる子どもたちの考えも知る必要があると考え、Aさんの同意を得て、子どもたちがこの土地を受け継ぐつもりがあるかを確認することにしました。
3人の子どもたち1人1人と直接お会いして、事情を伝えた上でゆっくり話を聞かせていただきました。  
その結果、子どもたちは全員、通勤や家族の通学に便利な街中にある現在の自宅を離れるつもりはなく、土地を受け継いでもすぐに売却するつもりであることがわかりました。
このような子どもたちの意向を踏まえて、不動産コンサルタント、不動産鑑定士、税理士からなるわたしたちの相続対策チームは、税金対策やスムーズで争いの起こらない相続のために、Aさんにとってベストな相続対策を提案しました。  
子どもたちが土地を受け継いでも売却するつもりであるなら、Aさんが土地を守り続ける必要はないので、Aさんの意向も踏まえて土地を売却することを提案しました。
そして、売ったお金で新たに街中に土地を買い、賃貸アパートを経営することを提案しました。
アパートを建てるための資金は銀行から1億円の融資を受けることを提案しました。    
このような提案をした理由は、融資を受けることで相続税を大きく減らすことができることにあります。
売却した資金をそのままAさんが持っていると莫大な相続税がかかってしまいますが、新たに土地を買って、融資を受けてアパートを建てることで相続税を大幅に減らすことが可能になります。  
この方法では、相続される金銭自体は減りますが、賃貸アパートは毎月賃料という形で新たなお金を生むので、結果的に子どもたちの生活を楽にすることが可能になります。
ちょうど、このアパートの近くには大企業の進出が相次いでおり、一人暮らしの社会人向けアパートの需要は当分無くなりそうにありません。  
そして、わたしたちは、税金対策だけでなく、争いのないスムーズな相続のためにAさんの意向を丹念に確認した上で公正証書遺言を作成する手続きを行いました。
Aさんとしては賃貸アパートの土地と建物は長男に相続させ、それ以外の財産は他の2人に相続させたいということだったので、そのような内容の遺言を作成しました。  
これらの手続きをすべてわたしたちが行い、売却から登記の手続きまでスムーズに終えることができました。  
Aさんは土地を手放すことにはなりましたが、毎月多額の賃料収入が入ってくるので、融資の返済資金を差し引いても、Aさんが生活資金に困ることはありません。  
税金対策だけでなく、新たな収入まで手にすることができたとAさんはとても喜んでいました。