ご相談いただいた内容
ご相談者のご家族は、ご両親が高齢であり、将来的な相続について漠然とした不安を抱えていらっしゃいました。そんな中、インターネットで「相続全般の相談」に対応してくれる窓口を探された結果、当センターにご来社くださいました。
ご相談者のご次男様からお話をお伺いすると、お父様には認知症の疑いがあり、お母様がその状況を非常に心配されているとのことでした。もしお母様が先に亡くなった場合、お母様の財産はご主人様と二人の息子様に相続されるものの、ご主人様には認知症の疑いがあるため、財産の管理や扱いがどうなってしまうのか、不安を抱えているといった状況でした。
初回のご面談では状況の概要を確認し、二回目の面談ではお母様にもご来社いただくことになりました。
当センターにご相談いただいた結果
二回目の面談では、ご次男様からお伺いしていた通り、お母様はご主人様が一人になった場合の財産管理について大変心配されていました。そこで、少しでもご不安を解消する方法として「遺言書の作成」をご提案致しました。
遺言書については耳にすることはあっても、具体的に何を書くのか、法的にどのような効力があるのかについては、実際にはあまり馴染みのないものです。そのため、まずは遺言書の種類や内容、法的効力について詳しくご説明しました。
その結果、公正証書遺言書を作成し、ご自身の財産については、法定相続分通りではなく、ご主人様を除いたご兄弟二人に相続する方向でお話がまとまりました。公正証書遺言書は、自筆証書遺言と違い、公証人が作成するため法的に無効になるリスクがなく、さらに公証役場で保管されるため紛失や改ざんの心配もありません。費用はかかりますが、安全面・安心面からもおすすめさせていただいております。
作成の際には、財産の分け方についても具体的に話し合っていただきました。その際、お母様は不動産をご所有だったこともあり、当センターとしては、価値の分かりにくい不動産の評価基準や相場についてお伝えし、話し合いをサポートさせていただきました。不動産は現金とは異なり分割が難しく、相続発生後に分割を行うとトラブルにつながることも多いため、事前に遺言書で取り決めておくことは非常に有効です。
結果として、預貯金はご長男様に、不動産はご次男様に相続する方向でまとまりました。
また今回のケースでは、万が一お母様より先にご兄弟のどちらかが亡くなった場合の予備的な取り決めについても遺言書に反映させることで、より安心して将来に備えられる内容となるようサポートさせていただきました。
無事に公正証書遺言書を作成し終えた後は、これまで漠然と感じていた相続に対する不安が解消されたのか、お母様も大変安心されたご様子でした。「これまで抱えていた心配が軽くなった」と感謝のお言葉をいただきました。また、ご相談者のご次男様からも、「これで将来的に揉めることなく手続きが進められる」と喜んでいただけました。
高齢のご両親がいらっしゃるご家庭では、相続に関する不安は漠然としていても心配の種となります。今回のケースのように、早めに遺言書作成を検討することは、相続で生じる可能性のある家族間のトラブルを未然に防ぎ、安心して日常生活を送れることに繋がります。また、専門家のサポートを受けることで、法律的に正確で実務的にもスムーズな遺言書を作成できることも大きなメリットです。
さいたま幸せ相続相談センターでは、相続全般に関して生前に出来る様々なサポートをご用意しておりますので、まずは無料相談にてお気軽にご相談ください。