こんにちは。さいたま幸せ相続相談センターのAです。

前回に引き続き「円満相続をかなえる本」より今日は不動産鑑定士についてご紹介したいと思います。

不動産鑑定士は弁護士、公認会計士と並ぶ文系三大国家資格の一つで、大変難易度の高い資格です。しかしながら、一般にはどんな仕事なのかあまり認識されていない資格の一つでもあるようです。

不動産鑑定士とはどのような仕事なのか見ていきましょう。

 

不動産鑑定士の主な仕事は、不動産の価格を評価し、「鑑定評価額」として「見える化」することです。簡単に言えば「不動産の価格を○○○円と査定して書類を書くこと」です。

 

ではなぜこのような仕事が存在しているのでしょうか?

不動産の価格は一物四価といわれるとおり、一つの不動産に対して「市場価格」、「公示価格」、「固定資産税評価額」、「相続税路線価」と、少なくとも4つの価格の考え方があり、その点で一般の動産とは大きく異なっています。さらに、単に「市場価格」といっても、その形成過程は非常に複雑なものです。

不動産の売買価格は売りたい人と買いたい人の属性や、お互いの事情によって左右されがちなものです。そしてさらに、不動産はこの世に決して二つと存在しないもので、バブル経済やリーマンショック等、その時々の経済情勢の如何によっても大きく価格が左右されるものなので、その不動産の価格がいったいいくらなのか、簡単には判断することができないのです。

それでも、日常生活のなかにおいて、不動産価格がいったいいくらなのか、明確にしなければならないことがあります。相続の場面です。

相続財産を分割するにあたり、相続した家や土地がいくらなのか、これを巡って意見が分かれ、相続人同士が対立することが少なくありません。そのような局面において収捨を図る、あるいはそうなる前に適正にその価値を評価して明示するのが不動産鑑定士です。

 

不動産鑑定士の仕事について簡単にご紹介しました。

普段の生活の中では、自宅や実家の不動産の価値はあまり意識しないものです。また時代や状況によって評価額は年々変化しています。

いざ相続という場面で焦らず、信頼できる不動産鑑定士に適正な不動産鑑定評価をお願いすることが、円満な相続をかなえるためにはとても大切ですね。

 

※参照 円満相続をかなえる本