みなさんこんにちは!
不動産鑑定士の森田努です。

 

 当社団の事務所の下のフロアとの間、ビルのちょっとした隙間にハトが住み着いているようです。姿を見ることはできませんが、一定の時間になるとひな鳥のものらしい声が「ピーピー」と聞こえてきます。親鳥の羽音も聞こえます。事務所で業務をしていてちょっと和む瞬間です。

 

 さて、一般の方にはあまり馴染みがないものなのかもしれませんが、不動産鑑定士の仕事をしていると、借地権や底地といった土地の賃貸借にかかわる問題に遭遇することがよくあります。

 土地の賃貸借は建物の賃貸借と異なり、権利金や建替え承諾料、譲渡承諾料といった独特の慣習があり、地域ごとに独特のルールがあったりもします。また、一般に土地の賃貸借は長い期間が設定されることが多く、戦前から続くものも少なくありません。そのため、地代には賃貸人と賃借人の個別的な関係や長年の経緯などが色濃く反映されることになります。

 かつては賃借人は賃貸人に毎月か毎年、いずれにしても定期的に賃料を直接支払っていたので、両者が顔を合わせることが多く、コミュニケーションをとる機会もありました。しかし、近年は賃料の支払いが口座振り込みになっていたりして、賃貸人と賃借人が顔を合わせる機会が減っており、その関係性が希薄になってきています。さらに、関係者の代替わりが進み、賃貸人と賃借人が一度も顔を合わせたことがないような事例も多くあります。

 そのようにして賃貸人と賃借人の関係が希薄になってきているせいか、地代の増減額交渉や更新料、各種の承諾料についてのご相談が増えてきています。相続で借地権を引き継いだが、建物は空家になっていて使う予定もないので処分したい、といったご相談も数多く頂戴しております。

 俗人的な性格もあり、借地権・底地は厄介なものでありますが、ちゃんとした資産価値を有する者もあります。しっかりと権利関係を整理することができれば大きく資産価値を向上させることができる場合もあります。借地権・底地でお悩みの方、ぜひ一度身近な専門家にご相談してみてはいかがでしょうか?

  もちろん「さいたま幸せ相続相談センター」でも、借地権・底地の活用から処分に関するご相談まで、弁護士をはじめとした各分野の専門家がしっかりと対応させていただきます。どうぞお気軽にお電話(048-782-8922)ください。